うれし、かなし・・太陽光発電の普及と今後の行方を考える。


-太陽光発電の普及と商売のあり方について考える。-
昨年から、また太陽光発電に対する国費を使った補助制度が復活しています。経済産業省が1kw当たりの発電設備に対して7万円の補助をするということや、自治体が補助したり、電力会社がこれまでの約2倍の料金で発電された余剰電力を買い取るというシステムが登場したりで、太陽光発電に非常に有利な状況が生まれています。

私が岸下建設(株)で、自宅を新築した折に、屋根に太陽光発電設備を設置したのが、今から11年前のことです。
今その当時の記憶が定かではないので、会社にあるわずかな資料を見てみると、当時のシャープの住宅用発電システムの京都支店からの見積もりで、5.44kw/h(電池モジュール40枚)で消費税込5,667,963円となっていました。そして、このときの補助金の額が340,000円*5.44kw*1.05=1,942,080円という算出根拠の数字が残っていました。
当時、私は太陽エネルギー発電に興味を持ち、エコという視点から、様々なエネルギー発電を志向してみようとする一環として、このソーラーパネル設置を決断したのです。
当然設置にあたり、大阪や和歌山にあるシャープの生産施設や研修施設を訪れ、設置の問題点や設置方法等を職人さんとともに学んできました。そして、その学んだ職人さんたちと屋根に上り、初めて設置したのが、私の自宅のソーラー設備というわけです。
当時の私の家の設備は、新築のコロニアルタイプの屋根材のため、設置は比較的処理しやすく、雨漏りや積雪に対しても大丈夫だろうということで納得して設置いたしました。
ただ、設置後まで、積雪時の雪の落下状態については予測できませんでした。
当時から、中古住宅の屋根や瓦屋根対応の資材や工事方法も勉強しましたが、古い屋根の雨漏り対策に対して、若干の不安がありました。
40枚のパネルの設置や通産省からの補助金をもらうために、パネル1枚1枚の番号の確認と写真撮影、設置現場の撮影など、様々な勉強をさせていただきました。補助金は、モニーターとしての報告もしなければならないため、毎月どのくらいの発電量があり、どのくらい売電したのかなどを、補助機関に2~3年ほど報告をしていたと思います。
もちろん発電の量にも驚かされます。私の家は自慢ではありませんが、周囲に障害物のない高台にありまして、屋根も南向きで太陽光発電にベストな屋根の形態でありましたが、12月~3月の時期に関しては、とても満足できるような数字にはなりません。

山陰地方特有の空の状態は、12~3月頃までの太陽の光の状態といえば、太平洋側の半分の日射量しかないのではと思われます。
 これまで、私はいろいろな方々から、この太陽光発電設備の費用や維持や売電について様々な問い合わせを受けておりますが、その都度自分なりに商売を抜きにしてお答えしていることがあります。それは、この太陽光発電を簡単には進めないことです。「やめときなさい!お金を浮かそうとするなら!」です。
その答えを、様々な事実関係や中味を踏まえて何回かに分けて検証し、ご判断していただきたいと思います。

 
今回は、我が家がこの11年間で、どのくらい発電をしたのかをお知らせします。
1999年3月発電開始。
1999年(3月~翌年2月)の発電量   3231kw
2000年(3月~翌年2月)の発電量   5087kw
2001年(3月~翌年2月)の発電量   5115kw
2002年(3月~翌年2月)の発電量   4786kw
2003年(3月~翌年2月)の発電量   4268kw
2004年(3月~翌年2月)の発電量   4816kw
2005年(3月~翌年2月)の発電量   4457kw
2006年(3月~翌年2月)の発電量   4314kw
2007年(3月~翌年2月)の発電量   4377kw
2008年(3月~翌年2月)の発電量   4003kw
2009年(3月~翌年2月)の発電量   3628kw
                 
以上この11年間で、約48000kwの発電をしていることになります。
 最初に40枚のパネルと書きましたが、普通の家庭の屋根の2倍のパネルおよび設置規模だと思いますが、これで約1年間に5000kwぐらいの発電ということになります。ただし、10年経つうちに、汚れや劣化が始まっているのでしょう。この数年は、4000kw前後にまで落ちています。
 皆さんはどうご判断いただきますでしょうか?
このお話は次回に続きます。お楽しみに!

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