最近読んだ2冊の本

この秋、ふと立ち寄った書店の店先で久しぶりに感動する2冊の本を買いました。その2冊とは、「奇跡のリンゴ」(幻冬舎)と「奇跡の杉・金のなる木を作った男」(三五館)です。

どちらも、テレビの映像の記憶があったため、躊躇わずに購入してしまいました。 

「奇跡のリンゴ」の主人公木村秋則さんは、絶対不可能といわれるリンゴの無農薬栽培に成功した方で、NHKの番組で何度か見ていたため、表紙の笑顔ですぐにわかりました。 

その本の隣に積まれてあったのが、「奇跡の杉」と書かれた本でした。

書き出しは、主人公である伊藤好則さんという方が「愛工房」という超低温乾燥の木材乾燥機械を発明したことにはじまります。

これまでの木材の乾燥技術とは全く異なる方法で、短時間でしかも木の細胞を破壊しないで乾燥させる機械を発明したということが何故ミラクルな発明なのか?それは、日本に一番多くある杉という木材の乾燥に、とりわけ効果を見いだしたからです。

木の命(酵素)の死活の分岐点は45度だそうです。その分岐点以下で乾燥がなされれば、木の細胞は破壊されることなく生き生きした状態で加工されるというわけですが、これまではそのことが可能な方法は、木を切り倒してから製材し、時間をかけて乾かす自然乾燥しかありませんでした。あとは、細胞を殺す高温乾燥という方法しかありませんでした。俗に言うKD材(キルンドライ)です。

日本で最も多く植林されている杉が、国により将来の家造りにと植林を奨励されたにもかかわらず、何故「花粉症の原因に取り上げられること」以外から注目されなくなってしまったのかといえば、非常に水分が多く、乾燥に時間がかかり、費用がかかり、安い外国材に負けてしまったからなのでしょう。

この低温乾燥機によれば、短時間で乾燥効果が発揮され、しかも杉のすばらしい効果(癒し)が現れるというのです。

何か、だまされたような話しですが、その中味は本を読んでみるとよく理解できます。

私が、古材や古民家再生という思いに導いてくれたのも、古民家の黒光りした杉の長押と天井板でした。きっと杉には、すばらしい癒し効果があると思います。最もその他にもたくさん良い事があるようですが・・

その時の家がこの家です。(再生のはじまりです)

当社でも、もっと研究を重ね「杉材」をどのように有効に使っていくのか考えていきたいと思います。

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