沖縄滞在記その3・沖縄の古民家・中村家住宅


沖縄の古民家にも興味があり、中部の北中城村にある「中村家住宅」を見学した。


この中村家住宅、約280年前の代表的な沖縄の農家。戦前の沖縄の特色をすべて備えている建物。


昭和47年に日本政府により国重要文化財に(それ以前は琉球政府により昭和31年に指定)。
 建築構造は、鎌倉・室町時代の日本建築の流れを伝えている。士族屋敷の形式に農家の形式である高倉、納屋、畜舎等が付随。

柱は、琉球王朝時代の首里の士族の家屋を移したと伝えられ、柱の材質はすべて、農民には使用の許されなかったイヌマキ(チャーギ)、モッコク(イーク)が使われている。

京都の北部の古民家にもあるようなオクドさん(かまど)もあった。沖縄では、台所はトゥングァといわれている。

屋根は本瓦葺き(明治中頃までは竹芽葺き)、漆喰塗りで屋根の上に魔除けのシーサー(獅子)がのっていた。



沖縄では、台風の風速が6~70mにもなることがあるという。
このため、市街地はほとんどが鉄筋コンクリートか鉄骨造だ。木造でもこの家のように深い瓦ぶきの屋根がほとんどである。
ただし、昔の人たちは風の通る場所をよく知っており、風の通りの少ない場所に家を建てていたとのこと。沖縄のある場所で、75mの風速を記録した折、頑丈な鉄塔が倒れても、トタン板の屋根の家がびくともしなかったという話を沖縄のいとこから聞いた。まさに先人たちは、この島の風の通りをよく知っており、そこに住まいを建てたのだ。どこの地でも、先人たちの住んでいた場所を、大事に守ることが長い住まいを考える秘訣なのかもしれない、

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