世界最古の現役古材!元興寺屋根裏探検記!


元興寺禅室・屋根裏探検隊!

世界最古!の現役!建築部材が使われている奈良・元興寺の屋根裏を探索させていただいた。この催しは、平城遷都1300年祭の県民活動支援事業の一環として10月17日より約一ヵ月間だけ、1日160人だけに禅室屋根裏の現役部材をお見せしていただくというもの。
去る8月14日の朝日新聞・・「現役木材、法隆寺より古かった 奈良・元興寺、世界最古」という記事に紹介された情報
 「http://www.asahi.com/culture/update/0813/OSK201008130210.html
 から公開参加の申し込みをさせていただいたものです。
10月24日(日)には、「元興寺の禅室の現役部材が法隆寺の部材よりも約100年さかのぼり、世界最古の「現役」木造建築部材であること」を解明された光谷拓実(みつたにたくみ)教授(総合地球環境学研究所)の講演が企画されており、その講演を聴講させていただいてからの有意義な見学となりました。
 光谷教授の講演は「年輪年代法で判明した元興寺の古材」というもの。年輪年代法という自然科学的年代測定法による測定で、法隆寺の五重塔の心柱をはじめとする金堂・中門などのヒノキを中心とした木材の年代測定の成果と、今回予想以上に古いことが証明された元興寺の部材の年代測定結果の報告講演。
元興寺禅室の一番古い現役部材は、日本最初の本格的寺院といわれる「飛鳥寺」由来と思われ、586年+α年とのこと。
 1300年以上「現役」で役立ち続ける「ひのき」の古材=古財を、屋根裏にてじっくり触らせていただきました。・・合掌・・
なお、この元興寺禅室の屋根裏を見学しての感想ですが、
やはり当社の考えている「生き続ける木材」古材が=古財であることを核心したことです。
また、禅室屋根裏の木材は、決して大きな部材ということもなく、京都府北部の昔からの民家の部材となんら変わらぬサイズであり、すべて数百年前もの時を経ているものとは思えぬ輝きがありました。
鎌倉時代、そして戦中戦後に渡る何度もの再生を繰り返して現存する元興寺禅室。屋根裏の耐震のための補強はすごくシンプルで、私たちが古民家で耐震補強するものと変わらないものでした。これからの民家再生にも大いに励みになると思われます。
しかし、聖徳太子の時代よりはるか以前より成長し生きていた「ヒノキ」がこの21世紀に「現役」で存在し続けているというのですから、すごいですよね。・・またまた合掌・・
世界最古の現役古材の解明者、光谷教授の講演

元興寺禅室の全景。屋根瓦も一部に飛鳥時代のものが使用されています。

屋根裏部材の中でも、最も古いとされる北入側柱筋頭貫で590年+αという数字

こちらも590年ごろに伐採されたとみられる部材。巻斗(まきと)という。

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