防災の日、関東大震災を検証?!……倒壊より火事?!

 今日の暦をみると、防災の日となっていました。そうか今日は、関東大震災が起こった日だなと、「たしか、大正12年9月1日!」と日付が即座に思い浮かびました。
この年に生まれた方は87歳。ということは、この大震災を経験しておられ生存するお年寄りの方はまだ相当数おられるということです。
 改めて、日本史上最大の震災といわれるこの大地震を簡単に調べてみました。相模湾を震源とするマグニチュード7.9の海溝型の地震で関東一円に被害が発生。死者・不明10万5千余名、住宅全壊10万9千余、半壊10万二千余、焼失21万2千余(倒壊後の消失含む)となっていました。
 この地震の特徴的なことは、地震発生が昼の0時直前ということもあり、食事支度時ということもあり、地震発生直後から火災が発生して、火災による建物の焼失や焼死者(東京市だけで5万2千余名といわれる)がとりわけ「史上最悪な震災」といわれる由縁のようです。ただ、正確なことは未だにわかっていないことが多いようです。それほど全てのものがなくなってしまったということのようですが・・・
 話は変わりますが、私は千葉の田舎で育ちました。貧乏でお粗末な家でしたが、その割には剣道の竹刀や古い本棚や硯や古書など、その家には何か不似合な骨董がたくさんありました。母に聞くと、亡くなったお爺さんが終戦まで憲兵であり、以前には東京市で消防局の職員をしていたのだというのを聞いたことがありました。小さい頃、そのお爺さんの古書の中に、確か東京震災の記録が書かれており、赤の色鉛筆のような印しで火災発生箇所などが克明に記録された冊子があったのを覚えています。
 その後、母がそのような古書を処分した頃、「震災の発生の様子を記録した資料が見つかった」というニュースを聞いて、どうもあの資料は私が見ていたものと同じではないかと我一人勝手に思っていました。
 さて話は戻しますが、家の安全についてですが、一番大事なのは、「とっさの時に命を守れる家」ではないでしょうか。次に、「損傷の少ない家」という順番なのではないでしょうかね。
ここで印象的なのが、国の防災科学技術研究所が昨年の10月に三木市の「E-ディフェンス」(大型振動台)を使って行った「長期優良」の3階建て木造住宅の「実物大」実験での結末です。
この時、同じ設計の木造住宅を2棟作り、1棟は「耐震等級2」を満たす長期優良住宅。もう1棟は柱の接合部のみを弱くした同等級を満たさない住宅。2棟を並べて耐震基準の1.8倍、震度6強相当の人工地震波で20秒間揺らしたところ、本来倒壊しないハズの「耐震等級2」の住宅が完全に倒壊し、倒れるハズの「接合部にゆるみのある住宅」の方が完全には倒壊しなかったのでした。
この実験については、今やマスコミも語らないようになっていますが、本当はゆゆしき問題だと思いませんか?倒壊しないと胸を張っていた住宅に人が入っていたら、恐らく人が亡くなっていたのではないでしょうか?片や「倒れるべしで接合部にアソビのあった欠陥?住宅」ですが、多少の怪我は発生したかもしれませんが、命まではなくなっていなかったでしょうね。
私は学者でも専門家といわれる立場にも程遠いと思われる人間ですが、この違いは明らかに問題であろうと直感いたしました。ボルトやナットで剛接合でガチガチにした家よりも少しアソビをつくった柔の接合の方が安全なのではと。思っています。
先人の方たちは古来よりこのことを理解していたように思われます。法隆寺や東寺の五重塔など、未だに私達は先人の技術に学ぶべきことがたくさんあるように思います。身近には、伝統的木造構法といわれる従来の古民家などもそうなのでしょう。
しかし現実には、今の建築基準法では中々先人たちのつくった方法で住宅を建てることはできません。
今、住宅建築する上で地震に対する構造といえば、耐震構造、免震構造というのが法的にも認められているわけですが、特に免震構造は「揺れを和らげるという柔?の構造」なのですが費用的に高額なのが問題として残りますね。
そこで、考えたのがビイック社という会社の「地盤減震」というシステムでした。建物は建築基準法の耐震を満たす住宅を作り、更に基礎下に滑り装置をつくることで、地震時の揺れをシャットアウト(ちょっと大げさですが・・)イヤ、軽減して震度4~5までに抑えるというものです。第1に命を守り、第2に損傷を食い止める。というわけです。
最初の当社が採用したのが、当社倉庫前の公衆トイレです。次に、当社の売り出した住宅「ニュー蔵漆」に採用してみました。次は、秋に蔵の移築をするのですが、その蔵の基礎下に、この地盤減震システムを採用する予定です。
本日は、防災の日です。ちょうどよい機会に当社採用の「地盤減震システム」一度ご覧いただきたいと思います。

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