エエッ!! 割箸も立派なエコなんだ!

先日のブログでも紹介しましたが、綾部の鍛冶屋町にお住いになられた多田様ご夫妻を中心とする―里山的暮らし EKO TASK TEAM―という組織主催の「古民家再生を探る」というセミナーに、当社もご協力させていただきました。今回は、「伝統民家は成熟したエコロジー建築」と題して金沢工業大学&秋田県立大学名誉教授の鈴木有先生の講演を聞くことができました。この有意義な講演内容については、またブログでご報告させていただこうと思います。

今日は、そのセミナーに参加された方々の中にNPO法人「間伐材研究所」の方がおられ、間伐材新聞という情報誌に掲載されていた内容について書いてみたいと思います。

間伐材新聞第28号の扱った特集は、「割箸」についてでした。―特集 わりばし=私達の最も近くにある木材 割箸絶対指示宣言 残された「山への入口」を失うな!―というものでした。

以前から、「エコ」というものに関心を持つ人達の間で「マイ箸」という持ち歩きの箸が流行り、「割箸は資源の無駄使い」というイメージが浸透してきましたが、私的には、「マイ箸」の実践にどうもしっくりこないイメージがあり、なにかこの「マイ箸」の流行にのれないものを感じていたわけですが、今回そのモヤモヤを解決してくれるような特集記事でした。ただ、決して「マイ箸」を否定するということではありません。家では私もマイ箸を使っていますので・・・

そこで、この間伐材新聞に掲載されていた内容をご紹介したいと思います。まず―割りばしの知られざる基礎知識―から「もったいない」から生まれた歴史と伝統ということで、割箸が生まれたのは明治10年だそうです。奈良県吉野郡下市町の寺子屋の教師をしていた島本忠雄さんという方が、酒樽製造後の端材を捨てるのがもったいなくて、活用を考える中から杉の割箸を考案したのが始まりとのことです。ちなみに、箸の起源は紀元前15世紀の中国、日本には飛鳥時代に入り奈良時代に広がったとのこと。

日本人は千利休の時代から、箸を割るのは「おもてなし」とされ、木の香るできたての箸でもてなすことを礼儀としており、割箸を二本に割る行為は、今から食事を始めることの作法としてもあり、日本の文化になっていました。

もともと割箸は、その誕生の瞬間から、端材の有効活用という「もったいない精神」が息づいていたといわれるように、杉やヒノキの柱などに製材した残りの背板を使って製造されていました。これが本来の日本の割箸作りであり、製材とは切っても切れない縁でつながっていたのです。

そして今、新たに間伐材に新たな付加価値を見つけ出したのです。そのおかげで、山の手入れが可能となり、優良な木材が作られていくというのです。

25年前までは、国産の割箸の割合は80%あったそうです。ところが現在では、国産割箸の割合はわずか1.8%だそうです。主に中国等で作られる割箸は「ロータリー式」と言って原木丸太を大根のかつらむきの要領で薄い板を作り、それを刻んで箸の形にしていくやり方で、白樺やアスペンという材を使って作られているようです。この輸入割箸が「環境破壊」のレッテルを貼られる要因となっているとおもわれます。

国産割箸は、わずか2%あまり。とはいえ、年間4.7億膳、国産材でつくられた箸が存在しています。スーパーやコンビニ、ホームセンターなど4割のお店に国産割箸も陳列されているそうです。

今、「樹恩割り箸」という取組をきっかけに、国産の割り箸を使う取組が増えているそうです。割り箸が資源の無駄遣いではない。割り箸文化と塗り箸文化は違う。塗り箸は洗剤を使うので水が汚れる面もある。お互いの文化を理解しないと・・日本の木をどんどん使ってもらえば、いいこともたくさんある。割り箸は、日常の中で木に気づく絶好の機会だと。・・・・この話に、私も納得した次第です。詳しくはNPO法人 間伐材研究所まで

綾部市並松町上溝口20”3 TEL0773”43”1088だそうです。

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